園児および小学生にロタウイルス腸炎が流行しています

2019年01月29日

今冬のインフルエンザver.1

皆様、今冬のインフルエンザにつき御説明させていただきます。
 

1.流行の状況
昨今の報道にもありますように現在愛知県においてはインフルエンザが大流行しており、新城を除くすべての保健所管内で警報レベル(定点医療機関での報告数が30以上)を大きく上回っています。
また保育所、幼稚園、小学校、中学校および高校における患者数および学年閉鎖は東京、大阪に次ぎ第3位、また学級閉鎖は愛知県が最も多いと報告されており(平成31125日、厚生労働省健康局結核感染症課)、蒲郡市内でも約半数の小学校で学級閉鎖が報告されています。

2.症状
インフルエンザの潜伏期間は12日で、発熱、咽頭痛、鼻汁、咳、全身倦怠感、関節痛、頭痛等の症状を認め、時に肺炎や脳炎に至る場合もあります。
また解熱しても2日間はウイルスが体内から消えず周囲への感染のリスクがあるとされています。

3.診断
インフルエンザの診断には鼻の奥に綿棒を入れて採取した鼻汁を用いて行います。
このため検査の時に痛み、くしゃみ、時に少量の出血を伴うことがあります。

この鼻汁を用いて簡易キットもしくは富士ドライケム®という機械を用いて検査を行います。

190129


前者は発熱後6-12時間程度経過していないと陽性にならない場合が多いのですが後者では発熱後1時間で陽性になる場合もあるため迅速な診断に優れています。
当院ではこの富士ドライケム®を設置しておりますので発熱から時間があまり経っていない患者さんに使用させていただいております。


4.治療薬
治療薬はゾフルーザ®1日間内服)、タミフル®5日間内服)、イナビル®1日間吸入)、リレンザ®(5日間吸入)、等があり、年齢や患者さんの状況で判断させていただきます。

この内ゾフルーザ®は昨年から発売された薬剤で1日だけの内服薬ですがまだ錠剤のみのため主に小学生以上の方が対象となります。
また小さなお子さんではインフルエンザによって異常行動が認められる場合がありますので治療期間中はしっかりと見守ってあげることが大切です。

5.学校や園の出席停止期間
インフルエンザに罹患した場合、学校保健安全法にて出席停止期間が定められていまます。
インフルエンザでは「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児では3日)を経過するまで」とされています。
このためどんなに早く解熱しても発症した日を含めて6日間の出席停止となります。
なお発症日とは診断された日ではなく、インフルエンザ様症状(38度以上の発熱等)が認められた日です。具体的な出席停止期間は以下の表をご覧ください。

influenza



皆様が1日も早くインフルエンザから回復されますことをお祈りします。

 



katokodomo at 14:00│感染症情報 
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