今冬のインフルエンザver.1ヒトメタニューモウイルス感染症(肺炎、気管支炎)が流行しています

2019年03月03日

園児および小学生にロタウイルス腸炎が流行しています

病気および予防接種の御説明:
ロタウイルス腸炎は従来赤ちゃんがかかる重症の下痢として知られていました。
特に白いコメのとぎ汁のような下痢のため「白痢」と呼ばれることもあります。
しかし6年前より飲むタイプのワクチンが発売され、生後2か月のワクチンデビューの時から他のワクチンと一緒に投与されることで腸炎になる方はかなり減少してきました。

市内の流行状況:
最近幼稚園および保育園の年長児および小学生低学年の方を中心にロタウイルス腸炎が流行しています。
小学生の方はこのワクチンが投与され始める前に出生されているためその免疫がなく、また過去に接種された園児の方でもだんだん免疫が下がってきているからです。
またお子さんだけでなくご家族の大人の方でも免疫がなければ高率に感染します。

症状:
その症状としては激しい嘔吐と下痢で脱水症状が高度になることがあります。
またあまりに下痢が頻回だと下痢もなくなることがあります。
脱水になるとまず尿の回数や量が減ります。
また口の中が乾いてきます。
脱水がさらに悪化すると腎臓の機能が低下したり、意識が低下して(ぼーっとすること)時に痙攣や脳症になる場合もあります。

治療:
残念ながらロタウイルスを直接殺す薬はありません。
脱水に対して対症療法に徹します。
水分は少量頻回に飲みます。
水分としては甘いだけの清涼飲料水よりもOS-1®のように糖分と塩分が両方含まれている方が腸から体に水分を吸収することができるので望ましいです。
OS-1でなくても野菜スープやうすい味噌汁でもいいです。
なお脱水が高度で嘔吐や下痢がひどい場合は点滴をします。
また漢方薬で非常に有効な薬剤もありますので内服していただきます。


お子さんの脱水症は思ったより急速に進行しますので、早めの受診をお勧めします。

katokodomo at 11:00│感染症情報 
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